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抽象画は挑んで結果を生み出すことは容易ではない。
しかし、Lillyはその才能によって見事に抽象画を描き上げ、そこに彼女の世界を投影したのだ。ここに掲出した2点の作品の「宙へ Solar Power」と「希望 Endeavor」で、彼女はその絵画世界の中に我々を誘い込み、想像力を存分に発揮して、自身の人間性をそこに表現している。
これらのテーマである太陽は、希望と密接に結び付いている。また、人類の集合的無意識の中では、太陽が生命と同じ意味を持っているのだ。
神秘的であるとともに、絵画的探究でもある2作品には、アクリルと水彩が同時に使われている。
それは決して簡単なことではないが、彼女は驚くほど見事に仕上げた。才能豊かな色彩画家として、マティエールを繊細に使いこなすLilly。彼女はアーティストにとって最も大切な特性である大胆さを完璧に体現しているのだ。

Jean-Maxime Relange

ジャン=マキシム・ルランジュ(故)

フランス私立高等絵画学校

アカデミー・ポール・ロワイヤル

元学長

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Alfonso González-Calero
アルフォンソ・ゴンサレス=カレーロ / スペイン
「インヴェスティガシオン・イ・アルテ」及び実験的画廊「アートルーム」ディレクター。「テクニタッサ・アルテ」技術ディレクター。国立美術作品鑑定協会会員。バレンシア理工科大学経済エンジニアセンター、美術品鑑定エンジニア・国際大学マスター取得。国際美術評論家協会(AICA)会員。スペイン美術評論家協会(AECA)会員。

解放された無意識の感覚が図像を表現するシュルレアリスムは、ダダイズムからのロマンティックな分裂によって生まれたものだ。
Lillyの作品は、シュルレアリスムからのスピリチュアルな分離であると言える。
作者の思考と非現実への傾倒が反映された彼女の作品からは、生命力という人間の究極の欲望を感じる。
彼女が展開するのは、心に抱く宇宙と自身との間にある暗示的で不可思議な存在のイメージ。
『太陽の化身』と『決意』において顕著で、豊かな色彩は我々をファンタジーの世界へ誘う。
『太陽の化身』には燃える天体が、『決意』には迷いを払拭して流れる黄金の川が描かれているのだ。
以上のことから、Lillyはシュルレアリスムの画家たちの一人と考えることができる。
彼女はその作品で我々の目を楽しませるばかりではなく、内なる人生の領域へと観る者を連れて行くのである。

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『唯一無二』(Paradise)を見るや否や、「一目見て足が止まる存在感」だと感じた。

全体的に明るい生命力のある色彩、緩急を感じられるグラデーションが印象的だ。

さらに、イギリスの国旗を地球か、太陽のようなものに当てはめることなどは、イギリス人では発想できないような独創的なアイディアであり、これこそが芸術に必要な要素であると改めて確信した。いわずもがな色彩の構成、自由奔放な濃淡、不思議と感じられるリズミカルな雰囲気からして、他の作品と比べて特殊であることは明確だ。画面全体のコントラストも神秘的な雰囲気を醸し出す構成であるため、Lillyのパッションが作品を突き抜けて来るように強く感じられる。

史上例にない程、類稀なる作品を見せて頂いたことを非常に光栄に思う。

今後のLillyのアーティスト活動に益々のご活躍を。

RBA(英国王立美術家協会)副会長 
ミック・ディビス

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日本とポーランドの橋渡し役を果たした清水寺をモチーフとした『太陽の二重奏』。

私も清水寺を訪れたが、お寺という、歴史深く重厚で落ち着いた印象が強い空間で、Lillyの豊かな色彩感覚が存分に活かされ、清水寺が元々持つ雰囲気を残しつつも独特な生命力を吹き込んだタッチの素晴らしい世界観を堪能できた。

それでいて清水寺の神秘性が損なわれることなくLilly自身の感性が絶妙なバランスで反映されており、空で輝く太陽の光がさらに幻想的な空間に仕上げている。今回お会いできなかったことが非常に残念だが、今後のLillyのますますの活躍に期待している。

ヴィラヌフ宮殿併設国立美術館  クロノウスキ館長

​※『太陽の二重奏』は、日本・ポーランド友好100周年を記念して発行された美術書「藝展」の表紙を飾る。

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